網の展開作業

今日は風が強く海が時化模様だったため、海へ行くのは見合わせました。

この時期海へ行かない日といったら、天候不順で海へ出ることができない時くらいです。

さて、今年有明海では、今月6日あたりから網の展開作業が始まりました。

うちも7日から展開作業を始めました。

網の展開とは、30枚重ねて海に張った網を、最終的に3枚にすることです。

生産者によって違いますが、30枚から3枚にする過程で15枚や6枚にするところもあります。

以前の日記でも画像UPしましたが、これが30枚重ねた網。

三代目ぶれ海苔帖

三代目ぶれ海苔帖

三代目ぶれ海苔帖

画像がなくて申し訳ないんですが、これを最終的に3枚重ねにします。

作業中はなかなか写真撮る暇がなくて。

ちなみに、今の海苔の生育状態はこんな感じです。

三代目ぶれ海苔帖

なぜ最初は網を30枚に重ねているかというと、種付けの効率がよく、管理が楽だからです。

それが、日数が経ち海苔が肉眼視できくるくらいまで成長してくると、網が珪藻等で汚れることによって海苔の成長が阻害されます。

また、30枚に重ねた上の網と下の網で成長のスピードに差がでてきます。

海苔も植物なので、光合成をします。

日の光が届きにくい下の網は、どうしても成長が遅れがちです。

なので、海苔の成長具合を見て網の枚数を3枚にします。

3枚にする前に、段階的に15枚にしたり6枚にしたりする生産者もいます。

以前の日記にも書きましたが、健全な海苔にするためには、干出(かんしゅつ)という一定の時間空気に出し、ある程度乾かすことも必要です。

ただ、乾きすぎると海苔芽が死んだり障害を起こしてしまうので、乾き具合の見極めが肝心です。

30枚重ねの網は乾きにくいのですが、15枚や6枚、特に3枚の網は乾くのが早いので、海苔がある程度成長して網が乾燥しにくくなる頃、種付けから2週間以上経過した今の時期に網の3枚展開を行います。

3枚にした網は、空いている漁場へ持って行きます。

今まではすかすかだった漁場が、これからじょじょに網で埋まっていきます。

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