海苔生産者のシーズンオフの仕事のひとつに、海苔のたねの培養があります。
海苔のシーズンは、秋から春にかけての水温が低い寒い時期です。
では、それ以外の時期は海苔はどうしているの?
実は、海苔はある程度成熟すると胞子を放出し、それが果胞子と呼ばれるものになり、牡蠣(かき)の殻の中に潜り込むんです。
そうやって春から夏を過ごします。
海苔の果胞子は、牡蠣の殻の内側の白い部分、あの石灰質の部分を溶かして潜り込みます。
その習性を利用し、牡蠣の殻を扱っている会社から数千枚、数万枚の殻を購入し、水槽の中で海苔のたねを培養します。
最初は白い部分にやっと肉眼視できるかどうかというくらいの黒い点として現れます。
黒い点は糸状体と呼ばれる海苔の果胞子が成長したものです。
その黒い点がだんだんと大きくなり、
8月、9月には真っ黒になります。
この培養した海苔のたねがどういうふうに海で海苔になるのか、それは過去のブログをご覧ください。
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