海苔のたねの生育具合

海苔生産者のシーズンオフの仕事のひとつに、海苔のたねの培養があります。
海苔のシーズンは、秋から春にかけての水温が低い寒い時期です。
それ以外の時期の海苔は、二枚貝の殻の中に潜り込んでいます(厳密にいえば、海苔はある程度成熟すると胞子を放出し、それが果胞子と呼ばれるものになり、二枚貝の内側の白い部分、あの石灰質の部分を溶かして潜り込み、春から夏を過ごします)。
その海苔の習性を利用して、二枚貝を使って海苔のたねを水槽の中で培養します。

 

 

九州では海苔のたね作りに牡蠣(かき)の殻を使います。
最初は白色だった牡蠣殻も、8月には成熟して真っ黒になります。

 

 

 

 

今日は水産試験場の先生を招き、その生育具合をチェックしてもらいました。

 

 

酸性の液に牡蠣殻を浸し、ある程度時間をおいてから牡蠣殻の海苔で黒くなった面を剥がします。

 

 

 

 

そして、剥いだ表面を丁寧にスライドガラスに乗せ、顕微鏡で見ます。

 

 

 

 

 

 

8月は気温が高いため、培養している水槽の水温も高くなりがちです。
高水温の場合、海苔のたねが障害を起こしてしまうこともあります。
海苔の種付けまで気を緩められません。
種付け前に生育具合をまたチェックしてもらいます。

 

 

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