現在、有明海の海苔生産は終漁目前です。
ごく一部の漁場だけ生産可能な海苔網が残っているくらいです。
うちも9割以上の漁場は生産終了し、海苔網も陸揚げしました。
海苔網は、通常収穫する際はある程度海苔を残して刈り採りますが、最後の収穫の際は根こそぎ刈り採ります。
根こそぎ刈り採った海苔網は、陸揚げして袋に入れます。
根こそぎといっても、いくらかは海苔が残ります。
今シーズンも、よく頑張って成長してくれた海苔です。
この海苔網は海苔を腐らせてからきれいに洗い、また来シーズンも使います。
寿命を終えた網とは別に、これから最後に花を飾ろうという網もあります。
有明海の海苔養殖は二期作みたいなものですが、それとは別に、3月に空いた漁場に余った海苔網を張ることがあります。
これは三期作と呼ばれ、安定的な生産を行う一期作目の秋芽網や二期作目の冷凍網とは違い、一部の漁場で1、2回しか収穫しないおまけみたいなものです。
三期作も二期作目の冷凍網と同様、冷凍庫から網を出庫して海に持って行きます。
海に持って行ってから収穫できるサイズまで成長するのに、通常10日前後かかります。
今年は海況が芳しくなかったため私は三期作は行いませんでしたが、最後の収穫に賭けて三期作を行った生産者の方も多いです。
通常、この三期作の収穫がシーズン最後の海苔収穫となります。