10月16日、今年の海苔の種付け日でした。
前日に海苔のたねを入れた網をいくつも載せた船で、朝6時前後に一斉に出港します。
漁場に着いたら、網を箱型の小さな舟に載せ、支柱の間に張っていきます。
網の下には牡蠣殻を入れた袋が下がっていて、その牡蠣殻の中に海苔のたね(胞子)がたくさん入っています。
海苔のたねがふわふわ海中を漂って網に付着し、そして海苔として成長します。
一日で適度に胞子が付着することもあれば、なかなか胞子が付着せず何日もかかることもあります。
朝9時過ぎ、満潮前には網を張り終えました。
それからしばらく作業をしたり、休憩したり、15時半の干潮まで漁場にいました。
干潮時の同じ場所。
潮が引いて網が宙吊りになっています。
網から下がっているのは海苔のたねが入った袋です。
海苔の種付け作業は一日ですが、数日は海苔のたねの付き具合に気を使います。
ちゃんとたねが付いてからおよそ1か月で海苔は収穫できるようになります。
人によっては漁場にお神酒をまいたり、ぼたもちのように黒々とした海苔が採れることを願って、船の上でぼたもちを食べる習慣もあります。
ある意味、今日は海苔養殖にとって始まりの日であり、特に重要な日なんです。