大不作

気が滅入ってなかなか書く気が起きませんでしたが、今年の有明海の海苔は大不作です。
原因は、例年と比べて異常に高い高水温と、タイミングが悪い降雨です。
おかげで海苔の病害が蔓延しています。
この病害は菌の一種で、人体には影響ありません。
野菜だと虫食いみたいなものです。
その菌はこの時期の水温が高い時、降雨で干出(海苔網が水面から上がり空気に触れ乾燥すること)ができなかったり海の比重が下がった時に猛威を振るいます。
今年はその全ての条件に当てはまったため、もう手の施しようがありません。
皆いつも以上に対応に追われ、対策を講じましたが、有明海の半分以上の漁場が壊滅的な打撃を受けました。
なんとかとりとめた海苔網も、たいていは決して良い状態ではありません。

 

 

これは病害により海苔が溶けたようになくなってしまった海苔網です。
今、こんな海苔網が至る所にあります。
大切に育てた海苔がほんの数日でこんな状況になってしまうのは本当に辛いです。

 

昔と比べて海苔養殖の技術は進歩したとはいえ、やはり自然の気まぐれには敵いません。
幸い有明海の海苔養殖は二期作なので、二期作目の海苔に望みを託すばかりです。

 

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