海苔の種付けから3週間が経ちました。
およそ2週間経った頃、遠目にも分かるくらい黒い部分が出てきました。
それが、今では元の網の色がわからないくらいです。
1センチ以上はあります。
先週、海苔網の展開作業を行いました。
種付けから先日までは15枚~30枚に重ねていた海苔網。
海苔網を何枚も重ねていたのは、種付けの効率がよく、手が行き届くためです。
まだまだ赤ちゃんの頃は手がかかりますが、目にもはっきり見えるくらいに成長した今は、ある程度ほったらかしにしていても育ってくれます。
また、何枚も重ねたままの状態だと、日光の浴び方で上の網と下の網で成長に差が出て来ます。
そのため、肉眼視できるくらいになったら頃合いを見て3枚にします。
これが展開作業です。
3枚にした網は空いた漁場へ持って行きます。
そうやって今まで空いていた漁場は海苔網で埋まっていきます。
ちょうどこ3枚展開を行っていた先週から今週にかけて、有明海がヤバイ状況でした。
海の中プランクトンだらけ。
赤潮も発生。
海苔の成長に必要な海の栄養を、プランクトンが食べ尽くしてしまったんです。
成長期の一番大事な時なのに、栄養失調になりました。
海苔は栄養が足りないと色がだんだん浅くなっていき、最後は白くなって枯れます。
栄養がほぼない沖の漁場の海苔は、日に日に栄養失調の兆候が出ました。
幸い、一昨日あたりからプランクトンは消え、海の栄養は徐々に回復し、海苔の色も改善しつつあります。
この仕事を始めて、収穫前に海の栄養がなくなるなんて初めての体験です。
収穫前から先行きが不安ですが、今年も美味しい海苔が作れるよう気を緩めず頑張ります。