今日で冷凍網の作業が終わりました。
冷凍網とは、海苔芽が10cmくらいに伸びたところで網を冷凍庫に入庫し、海苔芽を冬眠状態にする方法です。
海苔って冷凍しても死なないんです。
何のために冷凍するのか。
現在海に張っている網が収穫を繰り返すうちに質が落ちたり生産不能になったりした場合、その網を海から持ち帰ってきます。
そして、代わりに冷凍しておいた網を冷凍庫から出庫して、空いた漁場に張ります。
いわば予備のため、次の収穫のための網です。
有明海の場合、漁期は2回に分けられています。
1回目は秋芽網と呼ばれ、だいたい12月中下旬までの収穫期です。
そのあと海から網を撤去し、冷凍庫から網を出庫し、年末~年明けくらいに2回目の収穫期が始まり、3月末~4月上旬くらいまで収穫が続きます。
この2回目の収穫期は冷凍した網で収穫を行うので冷凍網と呼ばれます。
海苔って二期作みたいなものなんです。
さて、その作業風景。
写真は、昨年取材に来ていただいた「産直や蔵肆 」さんのブログ の画像を拝借しています。
夜明け前に海に出て、冷凍するための網を持ち帰ってきました。
(冷凍用以外の網はそのまま漁場に張っています)
青いコンテナの中に、海苔が10㎝くらいに成長した網が4枚入ってます。
海水を含んでいるので、めちゃ重いです。
トラックに載せ、自宅兼工場まで持ち帰ります。
自宅兼工場で脱水し、それを干します。
干し場は漁港前の空き地に設置しました。
よーく広げて干します。
もう元の網の色がわからないくらい真っ黒に海苔が成長しているのがわかりますよね。
2時間くらいで干し終えました。
この日は120枚の網を干しました。
空き地が海苔網で真っ黒です。
乾き具合をチェックし、適度に乾燥したら手繰ってまとめます。
ちなみに、うちの祖父さんです。
齢80越えてるけど、冷凍網の時は現役復帰です。
そのあと網を袋に詰めて冷凍庫へ持って行きます。
網はマイナス25℃に保たれた冷凍庫の中で、出庫されて海に張られる日を待ちます。
海苔は種付けからおよそ1ヶ月で収穫できるようになります。
今月22日で1ヶ月。
今年はたぶん23、24日頃には収穫できそうです。
毎年のことだけど、種付け前と初収穫前はドキドキします。
そうそう、今日は雑誌「九州の食卓 」の編集部の方が取材に来られました。
そのうち記事になるそうです。
そっちもドキドキ。
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