蛍光顕微鏡と海苔の芽付きと牡蠣殻外し

海苔の採苗日(種付け日)から4日目にして、やっと海苔のたね(胞子)を出す牡蠣殻を海苔網から外しました。
今年はちょっと日数がかかりました。

 

海苔網には、海苔のたねを放出する牡蠣殻を入れたビニールの袋(ラッカサン)がたくさんぶら下がっています。
潮が引くと宙吊りになりますが、一定の水位までは海苔網の下で波に揺られています。
牡蠣殻から放出された海苔のたねが海苔網に付着し、そこから海苔の成長が始まります。

 

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ただし、必ずしもその日のうちに海苔のたねが放出されて海苔網に付着するわけではなく、その牡蠣殻の熟度や海況、水温などの諸条件によって変わります。
また、たねの付着程度も少なかったり適度だったり多すぎたりします。
条件によってはうまくたねが付かず何日もラッカサンを外せないこともあります。

 

毎日海苔のたねがちゃんと海苔網に付いたか、網糸を切ってきて蛍光顕微鏡でチェックします。
海苔のたねは肉眼では見えないくらいとても小さいです。

 

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オレンジ色をしているのが蛍光顕微鏡で見た海苔。
これは無事たねが付いて数日経過し、細胞分裂して成長したものです。
付いたばかりの海苔のたねは小さく丸いです。

 

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海苔のたねは、網にたくさん付きすぎても少なすぎても良くないです。
たねが少なすぎたら収量が少なくなるし、多すぎたら病害が入りやすく成長も遅いです。
適度ってなかなか難しいんです。

 

これが取り外したラッカサン。
中には牡蠣殻が入ってます。

 

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顕微鏡でしか見られない海苔のたねは、これから細胞分裂を繰り返し少しずつ成長します。
あと数日もすれば肉眼視できるようになります。

 

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